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限界を迎えつつある同調圧力

  • 雨宮 英介|AMEMIYA, Eisuke
  • 2020年5月23日
  • 読了時間: 7分

更新日:2020年5月29日


自粛にウンザリしていますか?

緊急事態宣言が発出されて、そろそろ二か月が経過しようとしています。


各所で申し上げておりますとおり、わたくし(雨宮)は元よりヒキコモリ体質ですので、自粛と言われましても、そもそも最低限の用事でしか家の外へ出ません。もちろん、仕事が減った分外出機会も減りましたが、基本的な行動パターンには何ら変化がありません。


ですので、「自粛だ自粛だ」と言われても「自分は大丈夫〜〜」と高を括っていたのです。が、意外にも窮屈さを感じるようになりました。この変化は何でしょう??


色々な意味で「狭隘で窮屈な」場所に暮らしておりますので、普段から窮屈なのですが、それでも「いつもより窮屈に感じるぞ・・・」という感覚を覚え始めました。これは何でしょうか???


どうやら、わたくしが「自分は大丈夫〜〜」とケセラセラしていたのは、大丈夫だったんじゃなくて、「行政が何と言おうが、そう簡単に影響されないからなぁ!」という意気込みだったようです。「おまんらが外出すな!言うてもわしゃ元々外出せんのじゃぁ!」が「元の行動様式からさほど変わりませぬ」という自認に置き換えられていたようですね。


わたくしの行動原理は「よりデカいツラをしている奴には計画的に逆らって嫌がらせする」でした。いやはや、すっかり忘れておりました。


さて、先んじてお伝えしておりますが、弊社の営業活動は大幅に縮小させていただいております。おかげさまで(?)弊社がオフィスとしてお借りしているインスクエア上野さんへは丸一か月半ほどお伺いしておりませんでした。起業以来、こんなことはありませんでした。営業縮小は、弊社をご利用されるかたの健康を保障するためですので、それは決して窮屈には思いません;ご利用されるかたには窮屈な思いをさせているかもしれません。申し訳ありません。話を戻しますと、お客様のためならエンヤコラ、それは決して苦ではありません。


しかし!エラそーにしている行政(皆さんお忘れでしょうが貴奴等は我々の血税がなければ明日にでも瀕死するような脆弱な存在なのですよ。それがかようなエラそーな略)に「自粛せよ」と言われることは大変腹立たしく思います。感染拡大防止という目的は承知しておりますので、それにわたくしも協力するつもりは満々でありますが、行政が言うことに盲従するのは死んでもイヤです。死んだらいいかというと死んだらやはりイヤです。


ここで余計なことを申し上げれば、「自」という字が含まれている動作を「他人が命令する」というのは、甚だ・ちゃんちゃらおかしな話です。「自ら粛(つつ)しむ」からジシュクなのです。他人に言われて粛しむのはジシュクなんかではありません。タシュクです。そんな日本語はありません。それを貴奴等は「お前等は自ら粛しむのであろう?」と上から言ってきます。


ここに二重拘束性があって、これは大変病的なメッセージです。小学校のとき担任の先生が下痢で仕事を急に休んだりすると「ホントに下痢かよ?」とか疑いつつ、代わりに来た先生から「はい自習しなさい!」って言われるのは、実は極めて変ちくりんな命令なのであります。二重拘束性というのは「行政が自粛しろと言うのは命令ではない。なぜなら自粛は自らするものだからである。だから行政の命令に従うことは命令に従うことではない!」という自己矛盾を孕んでいます。何を命令してるんだか、ワケワカメです。


わたくしたちが往来する時間という道路路側からメガホンで「ジシュクしてくださぁぁーい!」と叫んでる行政を「如何に無視して、自ら粛しむか」という、超ハイテクなことをわたくしたちは暗に求められているのです。


だからわたくしは疲れ、「なんか思ったより窮屈ぅ〜」のような心境になってしまいました。


貴奴等は「わたしたちが煩く言ってることを無視してくださぁぁぁい!」とも言っています。「あなた方(非行政員←そんな語彙ありますかね?)は自ら粛しむんですから、わたしたち(行政員)が何を言っても無視してくださぁぁぁい!ジシュクしてくださぁぁい!」と煩く耳障りに言っているのです。全く意味不明です。


正解は、「行政は沈黙し、われわれ非行政員が『自ら粛しむ』こと」です。その際、われわれが如何に振る舞うかについて、行政からは一切の暗示的知識を受け取ってはなりませんし、行政はそれらをチラ見せしてはなりません。


コイツ何言ってんの?と思われたあなた!

あなたは極めて健康です!

ヨカッタネ


なぜなら、

「行政が一切の判断材料を提示せずとも、

非行政員が自ら適切に判断して行動する」

なんてことは不可能だからです。わたくしが前の4段落に渡ってダラダラ述べたことには殆ど内容はないよう 否ありません。


わたくしが思うに、本当の正解は

「行政は行政らしい論理的根拠を揃え、

それに基づいた明確な行動原理を定義し、

それを非(被)行政員へ提示し、

非(被)行政員はそれを基準として黙々と行動する」

です。


さて、今のこの国ではそれができているでしょうか??


同調圧力依存と思考停止は定食メニューです


現状は、「行政は行政らしからぬバランバランな行動基準を日和見的に提示し、『もう行政には論理性を担保するだけの能力ないから、あんたら(被行政員)がなんでもええから自分で考えて行動してや〜』と、匙を投げた」です。


当然、明瞭な行動原理は今の今まで何ら提示されていません。もっと言わせていただければ、「さんみつ」とか宣ってますけれども、その論理的根拠は提示されていません。「どうやら呼気にウィルスが入ってるみたいだから近寄らん方がええで」くらいのアバウトなメッセージしか提示されていません。


弊社が営業縮小をお知らせする際、根拠とすべき情報は何もありませんでした。「人となるべく接触すな!」くらいのアバウトな情報しかありませんでした。わたくしは感染症学の知識を持っていませんし、公衆衛生の知識もありません。ですが、ない袖を振って「うちの会社はこうします!」と宣言しなければならず、むりくり頭を捻り、ない知恵絞ってどうにか捻出したのが、3月末の営業縮小のお知らせでした。


これといった根拠も知識ありませんが、何かしらお知らせをしなければならなかったのは、アバウトなメッセージだけ出して皆さまを路頭に迷わせることにより、ダイレクトに皆さまの精神保健を損なう可能性が濃厚であったためです。


・・・なんていうと倫理観高めに聞こえますが、理由はもっと簡単です。


わたくしが

同調圧力と思考停止が大嫌い

だからです。


アバウトな情報や指示は、同調圧力を生み、思考停止を生みます。多くの人の行動規範の「箍(たが)が外れ」「どう行動したらよいか判らなくなる」ためです。そうなるとどうなるかは、もう皆さまが目にされているとおりです。戦国時代の終わりくらいから脈々と日本人のDNAに刻まれ(?)てきた「相互監視」です。「自粛警察」なんかは、箍が外れて思考停止しているという「定食メニュー」が実体化したものに他なりません。大嫌いです。500年前かよ?


学級崩壊やいじめが止まらない学級では一貫して「よくわからない指示命令」「指示命令なんだかよくわからない不快な指示っぽい罰」が頻繁に取り交わされていました。結果、同調圧力を生み、相互攻撃が始まります。集団は崩壊し、攻撃は止まらず、心あるお子さんは不登校になったりPTSDになったります。


おっとこれ以上言うと

教育行政をディスってる

みたいに聞こえちゃうじゃないですか!ディスってるけど。


「大嫌い」という感情論を振りかざすのは、それが「多くの人の精神保健を損なう」からです。わたくしはそれを好きません。



さて、結局今回もかように冗長なブログになってしまった訳ですが、どうぞご勘弁ください。持病みたいなものだと思って諦めていただければ、もう少し生きていける気がします。


タイトルに「限界を迎えつつある」と認めましたが、限界を迎えつつあるのは「大嫌い!」が酷くなってきたわたくし自身であって、同調圧力ではありません。


しかしながら、日本人の良心機構がこのところ再興してきており、同調圧力を撥ね除け、行政に詳らかな行動指針を出せ!(さもなくば去れ!)と迫るダイナミクス(力動)が興ってきています。


それを見て「まだ限界じゃないかも♪」と思うようになり、少し気分が軽くなってきたところです。同調圧力には限界があり、内圧が許容量を超過すると自己破綻を迎えることになっているのかもしれません。わたくしたちはそれに対して「何もできないのだ」(同調圧力が内圧に耐えられなくなって破裂するまでは耐えるしかない)という無力感を長年植え付けられてきたのだと思いますが、このコロナ禍に便乗する形で「そうでもないでしょ」ということを証明しつつあります。


わたくしはこのあとも行政に対して明確な行動指針を論理的根拠に基づいて提示するよう執拗にネチネチと求め続けるつもりです。路側から「自粛してくださぁぁい!」と叫ぶ行政に対し「二重拘束的に命令するな!明確な行動指針を示せ!」と言い返す必要がある訳です。


また、弊社は少なくとも、ご利用になる皆さまに向けて(あまり論理性には自信はありませんが)明確な指針をお伝えし続けようと考えております。論理に変ちくりんなところがありましたら、どうかツッコミをお願いいたします。

 
 
 

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