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【お詫びとお知らせ】営業活動再開を延期させていただきます

  • 雨宮 英介|AMEMIYA, Eisuke
  • 2020年5月28日
  • 読了時間: 7分

その後、いかがお過ごしでしょうか。

ウィルスの流行とは関係なく、季節は初夏の暑さとなってきました。梅雨入りの気配も感じられますね。


5月25日、全国の緊急事態宣言が解除となりました。

弊社所在地の東京都も国の判断としては緊急事態宣言解除となっています。


5月21日の弊社ブログにて、東京都の実効再生算数が「1未満」で「3週間以上継続した場合」に営業を一部再開する旨ご案内差し上げました。本日で3週間が経過していますので、先日のご案内に則れば【段階-2】にて営業を再開する予定でした。


この営業再開を延期させていただきたく、新たにご案内申し上げます。

以下、延期の根拠についてお伝えいたします。



先だってお伝えしておりますとおり、営業再開の判断には、「実効再生算数」(Rt値)を参照しています。Rt値が1未満になると、ウィルス感染が流行することは「ほぼ心配ない」と考えられます。

上記グラフの黄緑色のラインが「実効再生算数(Rt)=1」です。5月8日以降は1未満で推移しています。


京都大学・山中伸弥教授は、特に医療崩壊の危険性が高くなっていた4月頃の状況を振り返ったとき、Rt<1でも危険(何かのきっかけで流行が再燃し、医療崩壊に到る危険があった状態)であり「Rt=0.5程度に抑えることが理想」と指摘しています。


本日(2020年5月28日)時点で、東京都のRt値は0.73です。以下(かっこ内)はRt値です。

5月11日(0.39)〜5月15日(0.45)の間と、5月22日(0.48)と5月23日(0.44)両日は0.5未満に下がりましたが、それ以外は0.5以上に増えています。

山中教授が提示している「Rt<0.5」という基準でみると、その基準を挟んで増減を繰り返しているのが現状です。5月25日に緊急事態宣言が解除されましたため、その後R値再び増える可能性も推測されます。そのため、「Rt<1」の基準について見直しの必要があるものと判断いたしました。


神戸大学感染症内科教授・岩田健太郎氏は、「Rt値はある施策の有効性を現在進行形で吟味するものではなく、後ろ向きに、そういう状況が起きていたということを振り返る指標に過ぎない」と指摘しています。過去の施策が今どのような効果となって現れているかを示しているものだ、との指摘です。


政府が5月25日に緊急事態宣言を解除したことも、一つの施策です。その後のRt値の変遷を経過観察することで、弊社としても営業再開の安全性がどの程度保障されているのかの判断材料の一つとして採り入れたいと考えました。緊急事態宣言解除という施策が、再度ウィルスの再流行を誘発した場合、Rt値が再度増加する可能性があります。その場合には営業再開時期を再検討する必要があると判断いたしました。

一方、東京都内の新規感染者数は、以下のとおり推移しています。


黄色で枠囲みした部分が、実効再生算数(Rt)が「1未満」になったあとの新規感染者数です。ご覧のとおり減少傾向にある一方で、微妙な増減が続いています。

実際の数を表にしますと、

このように推移しています。5月15日以降、10人台と10人未満の間を行ったり来たりしています。なお、別記事でお伝えしていますが、東京都の発表しているデータには、採取方法に一貫性がないなどの問題があり、客観性に疑いがあります。あくまで参考としてご理解ください。


専門家会議では、「10万人あたりの新規累計患者数(累計)が5名未満に減少すること」を緊急事態宣言解除の判断基準の一つとして導入しています。東京都の実情はいかのとおりです。(グラフは10万人あたりではなく「100万人あたり」になっています。)

オレンジ色の横線が「10万人あたり0.5人」です。グラフがこれを下回った状態であれば、緊急事態宣言を解除してよいと判断する材料の一つにしています。


他国の患者数推移を鑑みますと、新規感染者数が減り、少人数規模の高原(プラトー)状態が続き、その後で感染再流行が到来するパターン(韓国など)が見受けられています。

外出規制などの行動制限が解除されたあと、感染者数が再度増える展開が見受けられました。



このような状況を踏まえ、弊社が5月上旬に提示いたしました基準[Rt<1、かつ、3週間継続]は満たしたものの、緊急事態宣言が解除され、人々の動きが活発化したあと、ウィルス感染が再流行する危険性が窺われることから、「100万人あたりの新規累計患者数」という基準をもう一つ設けました。


今後も判断基準を随時更新(変更)させていただくことがありますが、本日時点で暫定的に、下記のように改めて営業再開基準を定めました。


【段階-2】

>>基準①:東京都のRt値0.5未満になり、この状態が(本日を起点に)

      2週間維持された場合

>>基準②:100万人あたりの新規感染者数(過去7日間、累計)

      5人未満になり、(本日を起点に)2週間維持された場合


小職と弊社事業所(インスクエア上野)が感染源となる可能性が限りなく小さいものと仮定し、インスクエア上野での営業を再開します。ご希望される方に限り、インスクエア上野での対面カウンセリングを再開いたします。

先ほどのグラフを再掲します。赤線がRt=0.5です。グラフがこれより下に収まり、それが2週間持続した場合に、段階-2にて営業を再開いたします。現在は黄色い網掛け部分が0.5を超過しています。これがなくなり、赤線より下にグラフが収まる状態がどのくらい持続されるかを経過観察いたします。


→基準①については、こちらのサイトでグラフをご覧いただけます。

→基準②はこちらのサイトをご覧下さい。


【段階-1】

>>基準①:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県のRt値0.5未満になり、

      この状態が2週間維持された場合

>>基準②:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の

      100万人あたりの新規感染者数(過去7日間、累計)

      5人未満になり、2週間維持された場合


小職と弊社事業所(インスクエア上野)での感染がほぼ生じない状態と仮定し、ご希望される方に限り、インスクエア上野での対面カウンセリングを再開いたします。上記以外の都道府県にお住まいの方で対面カウンセリングをご希望される方は、別途ご相談ください。


【段階0】

>>基準①:日本全国のRt値0.5未満になり、この状態が1か月維持された場合

>>基準②:日本全国の100万人あたりの新規感染者数(過去7日間、累計)

      5人未満になり、一か月維持された場合


従来の対面カウンセリングを全面的に再開します。


このような経緯で、営業再開の基準を改訂し、営業再開を延期させていただくことといたしました。一度お知らせした基準を改めましたことで、ご迷惑をお掛けいたしますこと、誠に恐縮に存じますが、引き続き感染拡大防止に助力したいと考えております。

その中で、可能な範囲で営業を継続したく考えております。宜しくご理解・ご了承のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。

(参考になりませんが)わたくし(雨宮)個人の肌感覚も付記しておきますと、国がこれといって有効な施策を何も打たなかったのに、ここまでRt値が落ち着き、人口あたりの累積新規患者数が落ち着いたのも、わたしたち国民が「自主的に」(?)行動を自己抑制したからでしょう。


このたび、基準を再検討したのは(ここまでお伝えしてきた社会状況もありますが)わたくし個人の身の周りにも「そろそろガマンの限界に達しつつあって、感染拡大のお手伝いをしてしまそうな火種が燻っている」感じの人々が散見されるようになった、という理由もあります。それはあくまで肌感覚であって、何らかの指標に照らし合わせたものではありません。


人間がそこまで抑制的になれるのかというと、本当は無理なはずです。「自粛警察」などの神経症的(病的)現象に象徴されるような「同調圧力」が横たわっていたからこそ、消極的に結果が出てしまったのだと個人的には考えています。良質なプロセスだったかというと、全くそうは思えません。本来はできもしないことを無理強いされると暴力になるというのは、過去の歴史を見ても明らかです。「皆がちょっとずつイヤな思いをすることで全体が保たれる」というのは、日本古来の病理です。それがコロナ禍の下で再生産されただけです。


「緊急事態宣言」という、唯一「公的なメッセージ」とされるものは、それなりに大きな意味(国民の行動を変化させる機能)を持つだろうと思います。そのメッセージにどのくらい客観的根拠が担保されているかっていうとかなり怪しいな・・・というのが正直な印象です。この度の「解除」も「肌感覚」で出しているような感覚も否めず、あまりスッキリ感がありませんでした。


弊社がかように客観的指標に拘っているのは、同調圧力的な・不可視な力動によって方針を決めたくないためです。そのため、国が発信する宣言とはタイミングが一致しない動きを見せることが、この先もあるだろうと思います。どうぞご理解いただければ幸いです。

 
 
 

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