弊社営業活動再開の見通しについて
- 雨宮 英介|AMEMIYA, Eisuke
- 2020年5月22日
- 読了時間: 5分
昨日、一部地域で緊急事態宣言が解除されました。弊社所在地の東京都は、本日のところまだ緊急事態宣言解除には至っておりません。
新型コロナウィルス(SARS-CoV-2 / COVID-19)新規感染者数など、各種統計が発表されています。東京都内も、新規感染者数は減少傾向にあります。一方、緊急事態宣言の解除とともに、再流行する危険性があります。
5月5日に本ブログでもお伝えいたしましたとおり、弊社では各種統計より算出される実効(有効)再生産数(Rt値)を指標として、営業再開時期を決定いたします。昨日より、東洋経済オンラインウェブサイト内の「新型コロナウイルス国内感染の状況」ページにRt値が掲載されるようになりました。
こちらを参照しますと、東京都内は4月19日以降、Rt値が1未満となり、5月7日に一度1を超過しましたが、再び1未満にて推移しています。このページでも説明されていますが、Rt値算出のためのデータには、一部信頼性が乏しいものが含まれています(データが開示されるタイミングや、データ採取方法に一貫性がない場合があります)。そのため、ここで発表されているRt値は全面的に信頼できるものではありません。5月7日の前後でRt値が再度「盛り上がっている」のも、データ公表のタイミングがずれたためである可能性が指摘されています。
こうした前提ではありますが、各種経済活動をいつ再開するかの指標としては、現在のところRt値が最も信頼できるものとされています。そのため、算出プロセスの間に信頼性に乏しいデータが存在していますが、差し当たりこのページで発表されるRt値を参考に、弊社の営業活動再開について検討することとしたく、お知らせ申し上げます。すべてのデータが信頼できないのにRt値を信頼する、というのもなんだかおかしな話なのですが、母体となるデータは一つしかなく、これに頼るしかないのが現状です。こうした矛盾点を若干はらみつつ、このRt値を参照することにつきまして、ご理解いただければ幸いです。本来なら、もっと正確なデータを開示してもらいたいところですし、正確なデータを開示できない行政能力の低さには納税者として文句を言わなければなりませんね。
5月5日に、以下のような段階を踏んで漸次営業を再開する旨、本ブログでお伝えしました。
【段階-2:東京都のRt値が1未満になり、この状態が2週間維持された場合】
小職と弊社事業所(インスクエア上野)が感染源となる可能性が限りなく小さいものと仮定し、インスクエア上野での営業を再開します。ご希望される方に限り、インスクエア上野での対面カウンセリングを再開いたします。
【段階-1:東京都および神奈川県・埼玉県・千葉県(東京都と隣接する県)のRt値が1未満になり、この状態が2週間維持された場合】
小職と弊社事業所(インスクエア上野)での感染がほぼ生じない状態と仮定し、ご希望される方に限り、インスクエア上野での対面カウンセリングを再開いたします。上記以外の都道府県にお住まいの方で対面カウンセリングをご希望される方は、別途ご相談ください。
【段階0:日本全国のRt値が1未満になり、この状態が1か月維持された場合】
従来の対面カウンセリングを全面的に再開します。
※Rt値が一度1未満まで低減した後、再度1以上に増加することがあります。その場合は上記条件に応じて段階を戻します。
さて、5月8日以降、東京都内のRt値は1未満の状態で推移しています。昨日(5月21日)を以て2週間が経過しましたので、5月5日に発表いたしました基準では、【段階-2】に入ることになっておりました。しかし前述のとおり、データに信頼性が乏しいものが含まれているようです。そこで、「2週間維持された場合」を「3週間維持された場合」に変更いたします。より長期間のデータ蓄積により、信頼性の乏しいデータに由来するRt値の「外れ値」が吸収され得るものと推定し、暫定的・形式的ではありますが、「3週間」に延長することといたしました。
「2週間を3週間へ」延長することに、数理的根拠はありません。が、この間に外れ値(均一性のないデータ)が発生し、Rt値が再度1を超過することがあれば、やはりデータの信頼性が低いと判断しなければなりません。
いろいろと理屈っぽく?申し上げましたが、簡単に言えば「ちょっとデータが心配なので、もう一週間様子を見させてください」の意味です。繰り返しになりますが、「一週間」にはあまり数理的根拠はありません。申し訳ありません。
さて、東京都は感染者数が多いため、数人規模で感染者数が増減しても、Rt値は影響を受けません(母集団が小さい場合、数人規模で感染者数が増減すると、Rt値は直接影響を受けて変動します)。それでもなお「1以上に増える」ことがあれば、感染者数が増えたというよりは、「データの信頼性がやはり怪しい」と判断すべき、と理解しています。
なお、今後のデータ信頼性の変化に応じ【段階-1】以降の「期間基準」を決定いたしますこと、あらかじめお知らせ申し上げます。データ信頼性については、各種情報源から情報を集積し、改めてお知らせ申し上げます。
こうした根拠を踏まえ、下記のとおり改めて【段階-2】を規定いたします。文言も一部改訂いたしましたので、参考までにご参照ください。
【段階-2:東京都のRt値が1未満になり、この状態が3週間維持された場合】
小職と弊社事業所(インスクエア上野)が感染源となった場合でも、感染拡大に加担してしまう可能性が限りなく小さいものと仮定し、インスクエア上野での営業を再開します。ご希望される方に限り、インスクエア上野での対面カウンセリングを再開いたします。
5月8日からのRt値を参考に、この状態が5月28日まで継続した場合は、【段階-2】に入ります。ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。なお、緊急事態宣言解除に伴い、ウィルス感染が再流行した場合、段階を逆行することがありますので、併せてご了解くださいますよう、お願いいたします。
データの取得方法について、行政に対していろいろと文句を言いたい(データを取る方法に一貫性がないってどういうこと?と言いたい)ところではありますが、Rt値をご覧いただきますとお解りいただけますとおり、ひとまず流行は終息方向へ向かっているようです。所謂「自粛状態」「行動制限状態」が成果を挙げているため、経済活動が再開し、人々の行動様式が変わると、再流行する危険性がまだ十分にあります。弊社もできるだけ早く営業を再開したいところですが、もうしばらくウィルス感染拡大防止のために助力したいと考えております。ご理解いただきたく、お願い申し上げます。
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